石川 純一郎（いしかわ じゅんいちろう、1897年〈明治30年〉 - 1987年〈昭和62年〉）は、日本の建築家。1930年代から1940年代にかけて竹中工務店の看板建築家として活躍し、モダニスト建築家として朝日新聞社の社屋を多数手がけた。
経歴
1927年（昭和2年）、東京帝国大学を卒業し竹中工務店に入社。1930年（昭和5年）、竹中工務店設計部の命により鷲尾九郎とともにシベリア鉄道で欧州各地に向かい、鷲尾は劇場と病院、石川はオフィスビルをテーマに建築動向を視察した。1946年（昭和21）より同社の設計部長。1954年に竹中工務店を退職し大阪府豊中市に石川純一郎建築事務所を開設。1987年（昭和62年）、逝去。
代表作の大阪朝日ビルは角部の曲面を水平線で強調したストリームライン・モダンのビルであり、1930年代に新素材のステンレスパネルや曲面ガラスをいち早く使用した。2010年代に解体されるまで大大阪時代を象徴する建物の一つとして知られていた。
主な作品
*現況欄の✕は現存せず
出典
参考文献
- 竹中工務店『竹中工務店七十年史』竹中工務店、1969年。NDLJP:11956525/42。
- “竹中工務店設計部 16人の建築家 石川純一郎 ISHIKAWA Junichiro”. 竹中工務店. 2023年9月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月23日閲覧。
- 村松貞次郎「竹中設計部 その歴史と人と今日の設計部」『別冊新建築 竹中工務店設計部』新建築社〈日本現代建築家シリーズ11〉、1986年。
- 朝日新聞社「写真」『昭和十年朝日年鑑』朝日新聞社、1934年9月。NDLJP:1072257/358。
- 大日本体育芸術協会「建築」『オリンピック芸術競技参加報告 第11回(昭和11年)』大日本体育芸術協会、1934年9月。NDLJP:1230322/57。
- 「新建築欄 生駒山・航空道場」『建築と社会』第24巻第1号、日本建築協会、1941年1月、3-8頁、NDLJP:6056194/6。
- 朝日新聞社『社員読本 1』竹中工務店、1942年、68頁。NDLJP:1025480/54。
- 「グラビア 御堂筋散策/店舗3題」『近畿建築士の月刊誌 ひろば』第7巻第1号、大阪府建築士会、1964年12月、3-8頁、NDLJP:1767771/2。
- “プログラム紹介 54 日本基督教団浪花教会”. 一般社団法人 生きた建築ミュージアム大阪. 2024年3月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月24日閲覧。
