地下横断歩道(ちかおうだんほどう)とは、地下道の内で、主に車道や線路を横断するための歩道。
概要
立体横断施設のひとつで、車道や線路の上にかかる横断歩道橋と同様の役割を果たす。施工費、維持管理費は高くなり、安全や防犯にも配慮しなければならないが、高さ・スペースなどの問題から歩道橋では実現できない時、景観を維持するためなどに採用されることが多い。建築限界(道路の場合は高さ4.7 m、架空電車線方式の電気鉄道の場合は高さ6.0 m)の高さを越さなければならない横断歩道橋に比べ、地下横断歩道の場合は歩道の建築限界(高さ2.5 m)の高さで潜れば済み、土被り(どかぶり。構造物の天井から地表面までの厚さ)を考慮しなければならない場合もあるが、それでも歩行者の昇降高さをかなり抑えられ、その分横断のための負担が少なく、快適な往来が実現出来る。 斜路をそなえて、自転車の通行も可としている場合も多い。大都市では、地下街や地下鉄のコンコースがその役割も兼ねている。なお、名称をつける場合は、単に「地下道」とすることがある。また、海底トンネルの地下歩道部分をこのように呼ぶこともある。
建造例
- 北34条地下歩道(北海道札幌市北区)
- 二条市場-狸小路間地下通路(北海道札幌市中央区) - 創成川公園建設により、現存せず。
- 幣舞橋地下連絡通路(北海道釧路市) - ロータリー地下部分(富士見坂 - 幣舞橋 間)、及び幣舞橋両歩道間を連結。
- 公園通り地下歩道・競馬場通り地下歩道(北海道江別市) - 国道12号・王子製紙(現・王子エフテックス)江別工場専用線(廃線)を横断。
- 上野中央通り地下歩道(東京都上野)
- 富士見町地下道(埼玉県春日部市) - 「水族館」をイメージして様々な魚や海の動物が、エンターテイメント性を伴って壁面などに描かれている。1995年の彩の国さいたま景観奨励賞を受賞。
脚注
注釈
出典
参考文献
- “立体横断施設技術基準および道路標識設置基準について” (PDF). 国土交通省 (1978年3月22日). 2016年6月24日閲覧。
関連項目
- 立体交差
- トンネル
- 横断歩道橋
- 跨道橋
- 跨線橋
- 踏切
- ペデストリアンデッキ




